ドビュッシー「第一狂詩曲」③
前回に続きブログを覗いてくださりありがとうございます😊
今回は中間部分のScherzando から書いていきたいと思います。
ここからは今までと違った毛色のキャラクターが登場してきます。
アクティブにしたい所ですが、冒頭にあったrêveusement の中で起こっているアクティヴィテということを忘れてはいけません。
この曲は最後の最後まで、実態が大っぴらにならない所が大事だと私は思います。
その為ここで出てくるスタッカートはミステリアスな必要があります。
もちろん短いスタッカートが要されますが、舌でベタっと切るスタッカートではなく、お腹から生きた息を短く切るスタッカートという指示がありました。
以前ストラヴィンスキーでも書きましたが、喉を固めてしまうような奏法だと、全て楽譜に書いてあるニュアンスを拾うことはできません。
クレッシェンドのあとすぐにpまで落ちることができるように、柔軟な状態の喉とお腹の状態で演奏する必要があります。
そして7小節目、私はスラースタッカートのようなニュアンスをつけてしまっていた為、テヌートの付け足しがありました🧐
続き、地味に嫌な指のパッセージです。
2度書きますが、地味に嫌な指なのです。安全運転で演奏するが故に、この部分だけ横の流れが止まってしまう演奏を聴くことが時々あります。
ここは出来るだけ軽やかに演奏したい場所なので、一拍づつではなく写真に書き足してあるような大きなスラーを感じましょう。
こういった部分は、すごくフランス語的な感覚だと思います。
最後のページ、Plus animéに入る1小節の4拍目でPlus animéでのテンポをピアノに指示を出します。
時々Plus animé入る時にブレスを取る演奏を聞きますが、ここは取らずに続ける方が良いでしょう。
テンポに関して、Plus animé以前より早くなるわけですが、Scherzando同様、この曲全体のキャラクターの中でのPlus animé ということを忘れない事が重要です。
最後の最後までこの曲で特徴的なクレッシェンド→スビトピアノの流れはしつこいくらい丁寧に拾っていきましょう。
そして、最後の最後にこうくる!un peu retenu からの音楽が私は大好きです。
Au mouvt の部分はSec(乾いたように、素っ気ない、無愛想な、冷淡な)にね!と師匠がありました。
最後までお読み頂きありがとうございました。
次回は何にしようかな🧐